襖の価格は新調も貼替えも、主にふすま紙の種類によって決まります。
ふすま紙は紙系と織物系とに分けられます。
紙系はランクが上の物から挙げると、本鳥の子、上新鳥の子、新鳥の子など。
織物系には紗や織物などがあります。
襖の価格は一見、織物系の方が高いような気がしますが、両者の価格にそれほど差はありません。
紙系も織物系も、最高級品・普及品の価格はともに同程度で、また品質による価格の幅も同じぐらいです。
では実際に、襖の価格を見てみましょう。
押入の襖を新調する場合、本鳥の子や上級織物など最高級ランクのものは1枚30,000円以上。
それに次ぐ上新鳥の子になると、15,000円〜20,000円前後。
新鳥の子や織物など普及品の場合は、10,000円前後になります。
ちなみに間仕切りの襖を新調する場合は、押入より若干高価格に。
上新鳥の子紙で30,000円前後、新鳥の子紙でも20,000円程度はかかります。
逆に天袋・地袋は、面積も狭い分低価格に。
上新鳥の子や上級織物でも12,000円〜15,000円ほどで新調できます。
新鳥の子クラスなら10,000円前後で、新調が可能です。
なお、新調する場合の襖の価格には、襖の縁や引き手等の値段もプラスされます。
さらに実際に新調する際には、古い襖を引き取ってもらう費用も考えておきましょう。
処分費用は、襖1枚1,000円程度です。
一方、貼替えは紙を貼り替えるだけ。
よって襖の価格も、新調より安くなります。
でも、ふすま紙のランクによって価格に差が出るのは同じこと。
たとえば押入の両面貼替えの場合は、5,000円〜30,000円とふすま紙によってかなり幅があります。
最高級品の本鳥の子や高級織物クラスだと、貼替えだけでも数万円かかることがあります。
上新鳥の子クラスなら、押入の両面貼替えは10,000円前後。
新鳥の子や普及品織物クラスなら、両面でも3,000円程度です。
また同じ押入の貼替えでも片面だけの場合、普及品なら2,000円台。
上新鳥の子クラスでも6,000円〜8,000円と、かなり費用を抑えることができます。
「襖を新しくする」と一言でいっても、縁まで傷んでいるのか、紙が破れているだけなのかによって費用は全く変わってきます。
現在の襖の状態と、襖の価格とをよく照らし合わせて、慎重に襖選びをしていきたいですね。